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労働時間より成果で評価する社会にしよう キャリアコンサルタントから見た女性活用の壁(2)
Hard work can hurt
Hard work can hurt / normalityrelief


少し間が空きましたが、キャリアコンサルタントから見た女性活用の壁の2つ目、
長時間労働
についてのお話です。

ワタシがいま働いている会社は、ある程度スケジュールをコントロールすることができるので、定時に退社することも充分にできますが、これまで勤めてきた会社は、いずれも残業アタリマエの環境でした。

※残業が絶対にダメ!というわけではないですし、これまで勤めてきた会社について、感謝こそすれ不満はありません。念のため。

これまで勤めた会社は2社ともフレックス制だったので、そもそも「定時」という考え方が無かったんですね。
いま思えば、もっと効率よくシゴトを進めることができたのかもしれない…という気もしますが、当時はそんなヨユウもなく、毎日22〜23時まで残業していました(遠い目)


長時間労働の問題点についてはイロイロとありますが、今回は「女性活用」の視点で見たポイントに絞ってお伝えします。

40+293 Snooze
40+293 Snooze / bark


●長時間労働の問題点

まず、長時間労働が「女性活用」という視点において、具体的に何が問題なのかを明らかにしてみましょう。

1)長時間労働がアタリマエな会社で働く女性は、出産後、同じように働けない…と離職してしまう
⇒年金の払い手が減る→国の財政負担が増える→税金が上がる

2)核家族化が進む現代では、夫婦で育児を担う必要があるが、夫が長時間労働だと家事・育児の負担のほとんどが妻に集中する
⇒夫婦不和につながるリスク&産まない or 2人目は諦める家庭が増える→少子化

3)夫婦ともフルタイムで働くと、延長保育が必要
⇒保育費の負担増&延長保育は保育園の赤字を生み、そのまま自治体の赤字化を招く

分かりやすくするため、敢えて簡略化して挙げました(あくまで、ワタシが考えている問題点です)

他にも、
*会社(雇い主)側から見ると、残業代を支払うことで人件費が上がる・雇用者のモチベーションダウンにより、生産性が低下する
*働く(雇用者)側からすると、過重労働による心疾患(うつ病など)のリスクが高まる・ワークライフバランスの低下により仕事や家庭において問題が生じる

など、問題点を上げればキリがありません。


Working Hard
Working Hard / Stephen Korecky


●「残業=シゴト頑張ってる」は大間違い

内閣府が昨年11月に発表した『「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」結果速報について』というレポートの結果は、長時間労働の解消を覆すような内容でした。

調査によると、労働時間が長いヒトほど、上司は長時間残業を前向きに評価している」と考えているそうです。

ややこしいですが、「上司が実際にそう評価している」わけではなく、部下が自分の上司に対して「長時間労働=高評価される」と「思っている」んですね。

1日の労働時間別に見ると、「上司が残業している部下にどんなイメージを持っていると思うか」という問いに対して、12h以上働いているグループでは、53%が「がんばっている」と好意的に考えていると答え、10h未満のグループ(38%)より、10ポイント以上高い結果となっています。


確かに、「早く終わっても、上司が残業していると帰りにくい」という話は昔から耳にします。
長時間労働の問題が叫ばれ続けていますが、10年前からあまり変わっていないんじゃないかな…という印象ですよね。

女性活用問題から外れるので多くは書きませんが、労働生産性が低いと言われる日本。
そろそろ、労働時間数ではなく、成果で評価されても良いのでは?

時短勤務だけど以前と同じ成果を出している女性は、もっと評価されても良いのになと思います。

単位時間あたりの成果が高くなったわけですし、男性社員にも見習うべき点はたくさんありそうですよね(某食品メーカーさんは、時短勤務で高い成果を上げている女性社員を講師として、社内向けに勉強会を開催しているそうです。素晴らしい!)

God could not be everywhere, so he created mothers.
God could not be everywhere, so he created mothers. / legends2k


●産休・育休から復帰できない…それって違法じゃないの?

「預け先の保育園が決まらないので、職場復帰できない」
こういう声は非常によく聞きます(結果として、育休延長の手続きを取る方も多いです)

それよりは少ないものの、よくお客様から相談されるのが、
「保育園も決まったし復帰したいんだけど、"キミの椅子は無い"って言われた…」
という声。

いわゆる「育休切り」という問題。

運悪くこのような状況になってしまった場合、どうすれば良いのでしょうか?

イチバン確実なのは、自分の管轄エリアの労働局に相談に乗ってもらうことです。
(参考:東京都の管轄エリア一覧

労働局には「雇用均等室」という部署があり、育休法(育児・介護休業法)を扱っています。

でも実は、相談してどうなるか?と言うと、どうにもなりません…

2009年に厚労省が、「現下の雇用労働情勢を踏まえた妊娠・出産、産前産後休業及び育児休業等の取得等を理由とする解雇その他不利益取扱い事案への厳正な対応等について」という通達を出していますが、あまり意味を成していないように思えます。

労働局に相談すると、労働局長の名前で、会社に対して指導や助言が入ります(男女雇用機会均等法に基づく)

けど、コレって何の強制力も無いんです。。。
(違反内容によっては、企業名が公表されたり、罰則が適用されたりしますが)

法律でも、育休を理由に解雇してはならない、としているだけで、別の理由がある場合はOKなんです。
なので、企業は絶対に育休を理由に解雇する、とは言いません。。


ちなみに、産休はまた別の法律が管轄しており、産休中(産前産後休業中)に解雇された場合は、労基法違反となるので、労働基準監督署に必ず申し出をしましょう(泣き寝入りしちゃダメです!)

※産休中と産休明け30日間は、理由を問わず解雇できない、と法律で明確に定められています(労基法第19条/天災など一部例外あり)


どこに相談したら良いか分からない場合は、総合労働相談コーナーに相談してみましょう。
全国にあり、労働に関するあらゆる問題について、専門の相談員が面談・電話で相談に乗ってくれます(相談料は無料)

Working Hard
Working Hard / duncan.ben


●まとめ:長時間労働を解消するには、どうすればいいのか?

じゃあ、どうすれば長時間労働は解消されるの?
というハナシになるんですが…難しいんですよね、イロイロと。

「まずはトップの意識改革を」とか「評価制度を変えよう」とか、いろんな議論がありますが、一朝一夕にはいかないようです。

EUでは「EU労働時間指令」という長時間労働規制が法律で定められていますが、日本でも法規制をするなど抜本的な改革が必要なのでは…と思います(参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「労働時間規制に係る諸外国の制度についての調査」)


あと、忘れてはいけないのが、「不公平感の解消」です。

「女性活用」「ダイバーシティの推進」など、確かに重要ですし、今後絶対に取り組まなければならないことだとは思います。

しかしながら、ワーキングマザーだけを優遇すると、男性や子どものいない女性は、どうしても不公平感を持ってしまいがちなのも事実です。
(だから、時短勤務の女性は職場で肩身の狭い思いをしているのも、また事実なのですが)

待機児童や少子化問題を身近に感じられないヒトも多いと思います。
年金の払い手が減ると、自分の生活にどう影響するのか?なんて、普段は意識していないヒトがほとんどなのではないでしょうか。

これらの問題を「自分ゴト」として捉えることも大切ですが、何よりワーキングマザーだけでなく、全社員が短時間勤務を選択できる社会を作ることがカギになるのでは、とワタシは考えています。

そうすれば、時短勤務のワーキングマザーが早く帰る→残った男性社員や子どものいない女性にシワ寄せがきて長時間労働を強いられる→ワーキングマザーは肩身が狭い&長時間労働者は不平不満が高まる

という図式から抜け出せるのではないかと。

そのためのポイントが「労働生産性」という視点を、人事評価に含めることだと思います。
が、なかなかコレも難しいんですよね…前述の某食品メーカーのような時短で好成績を残すヒトが評価される企業が増えると良いな、と願っています。

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■編集後記■

現場(ワーキングマザーたち)の声って、どこまで行政に届いてるんだろう…と、彼女らの相談に乗るたび、いつも考えてしまいます。

政策を決めるのは圧倒的に男性が多い&彼らが幼い頃は、共働き世帯の少なかった時代なので、「オンナは子どもを産んだら(or結婚したら)、家庭に入るのがアタリマエ」と思っても仕方ない世代ですよね。。。全員がそうとは言いませんが。

差し迫った問題ではないから後回しにされている、という感が拭えないのはワタシだけでしょうか。

今回のような問題は、いろんな視点があるし、卵が先か鶏が先か的な話になってしまいがちで収拾がつかないなと思うんですが、そろそろ何とかしないとホントにどうしようもなくなってしまうよ…と思います。

企業の自助努力じゃ限界があるし、大企業や外資系企業以外は旧態然としたまま、ということも少なくありません。

「定時で帰るのがアタリマエ」「残業したら評価が下がる」というような社会になることを願っています。


ではまた!
早く帰るスガタを見せるのも、先輩社員としての役割だよ!と思って今日も定時に上がる踊るOL(@jaggyboss)でした!


<シリーズ「キャリアコンサルタントから見た女性活用の壁>

キャリアコンサルタントから見た「女性活用」を阻む4つの壁。 | 踊るOL。

待機児童問題ってナニ? キャリアコンサルタントから見た女性活用の壁(1) | 踊るOL。

「働きたくても働けない」を解決する2つの提案 キャリアコンサルタントから見た女性活用の壁(3) | 踊るOL。


 
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